「美しく、繊細な、一生大切に使いたい器。」

そんな風に思う、豊増一雄さんの作品は、
華奢で立体感があり、異国っぽさが、また可愛い。

有田固有の泉山陶石を使いながらも、
茶器や食器などの中国古陶磁を得意とする豊増さんの
中国へのこだわりは、小さいころの経験がルーツ。

もともと、父・晏正さんは、戦時中、中国に生まれ、
中国陶芸の名門校である景徳鎮陶磁学院で
長年講師を務めるほどの陶芸家として活躍していました。
そんな中、一雄さんは、中国・景徳鎮(けいとくちん)で
生まれたそうです。
日本に帰った晏正さんは窯元での下働きを経て
有田の地で窯を開くことに。

その後、一雄さんも、京焼や水墨画などの勉強を経て、
陶芸家を志すようになり、 20年前、育った有田の町に
工房兼ショップである「陶房七〇八」をオープンしました。
ぷっくり、愛らしく、
特別な日に使いたくなるような気品ある茶器。
表現を模索していた一雄さんが、いつの間にか
自然にたどり着いたのが中国の伝統的な形の器だったそう。
晏正さんの代名詞だった、中国の白磁の一種、
「影青(いんちん)」を思わせる、美しい青の色も素敵です。
また現在、一雄さんが目指しているのは、
1600年代、江戸前期の有田焼『初期伊萬里』の再現。
白磁に青一色で模様を表した染付磁器が主で、
絵付けの前に素焼を行わない生掛け技法を用いているのが特徴的な『初期伊萬里』。 その凛として温かみある雰囲気を出すためのこだわりは、
ガス窯ではなく、工房に登り窯を築炉してしまうほど。
「初期伊萬里をつくられていた頃を妄想しながら
こんな風にしてこんな焼き方をしてたのではないかと
当時の作品に近づけるよう日々制作しています。」
中国や韓国に赴き昔の窯巡りをしたり、
伊万里の時代背景や歴史、戦国時代の名物と言われる器の探求など、
いいものを作りたいという一心で、作品制作に励む一雄さん。
事前電話確認をすれば、陶房「七○八」にお伺いすることができるので、
とっても気さくでおおらかな一雄さんに、
ぜひ、会って魅力を肌で感じてくださいネ。

○豊増 一雄(とよます・かずお)


0955-43-3896(陶房七〇八)
佐賀県西松浦郡有田町南山丁709-4
定休日|不定休

9時〜17時

○要事前連絡 

http://tb708.com 



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